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これが最後のクルマという意味ではない。
死ぬまでに一度乗っておきたいクルマ。 Porsche 911にはどうしても乗っておきたかった。 自分で買った最初のクルマはBMW2002tii。 それ以降イタリア車ばかり乗り継いできた。途中から足グルマとしてフランス車が加わり現在に至る。 つまり柔らかい系の自動車人生。 このブログのタイトルをカーデザインと謳うぐらいデザインを中心に物を選んできた自分としては必然的にイタリアやフランスの方向へ行く。 しかしポルシェ911だけは別格だと思っていた。 デザインは言わんやポルシェ博士設計で長年に渡り受け継がれたもの。 僕の大好きなカロッツェリアのデザインでも何でもない。 しかし、世界中に熱狂的なファンがいる911とはどんなものか。 無類の自動車好きの自分としてはそれを体験せずに本当に自動車好きと言えるのか。 乗ったこともないのにドイツ車は真面目で面白くないなんて言う奴もいるが果たして本当にそうなのか。 そしてついにその時がきた。いや、来てしまったのだ。 1975年式、2.7リッターの911。 ミツワ正規物で4.2万キロしか走っていないグッドコンディション。 本国にはない911DXというヘンなグレード。純正クーラー付なのがありがたい。 当時もののラジオカセット、高速有鉛のステッカーなど昭和の香りがプンプンするのが好印象。 ノンレストアでボディもオリジナル塗装のままで美しい。 スペアタイヤはもちろん、ジャッキや工具も未使用のままという状態。 ナローが良いのは当然だ。しかしいかんせん高すぎる。もっと普通に乗りたい。 だから敢えてビッグバンパーを選んだ。しかも2.7をピンポイントで。 クルマは乗ってなんぼ。雨に濡れてはいけない、少しでも傷ついてはいけない、汚れたらいけない。オリジナルではない部品を付けると後ろ指を指される。 高価なナローを無理して買うときっとそういうことになる。 そんな気を遣わないといけないクルマはもうやめよう。歳を重ねるにつれそういう志向に変わっていった。 気の向いた時に好きなところへ気兼ねなく走って行ける。それが最近の理想だ。 フェラーリも好きだがおっかなビックリで乗るのでは心底楽しめないのだ。 2.7は74年〜76年しか生産されなかったある意味レアなモデル。 かの有名な73カレラのデチューン版エンジンを積む。 ビッグバンパーを全て930と呼ぶ人が多いが実は違う。 どの雑誌を見てもみな930に分類されているが間違いを指摘する気にもなれない。 930は75年に登場したターボモデルと77年のSC以降のノンターボのことを言う。 2.7はナローから引き継がれた901型なのである。リアフェンダーを見てもSCのような膨らみが無い。 リアトレッドも狭く、タイヤサイズも前後同じ。もちろん、リアウイングなど付いていない。 そして排気量の少なさ故の軽い回転上昇。3.0以降のトルクで走るタイプとはまた違う楽しみ。 そしてもう一つ2.7に関する蘊蓄がある。 シリンダーブロックがアルミ合金なのは2.7だけなのである。 2.4から排気量アップする際に重量増になるのを避けた結論なのだろう。 その結果、車重も1050キロという信じられない軽さである。 ポールフレール氏の911Storyを読めば真相がわかるというものだ。 ウィキペディアは正しいようだが。 実際運転してみると、これぞ911。スタビリティの塊。 ドアの開け閉めの音からも想像できるがイタリア車とは対極の硬質感。 巌のようなボディ、巌のようなブレーキ、巌のようなステアリングフィール。 それなのに思いの外しなやかな足回り。 これも思いの外柔らかいシートと相まって、乗り心地はかなり良い。 エンジンのレスポンスの鋭いことこの上なし。回転の上昇も速いが回転落ちが極端に速い。 クラッチを踏んだとたんに回転が落ちてしまうので素早い操作が必要になる。 低回転ではバサバサとした音質も回転を上げるにつれ滑らかな6気筒の音に変化し、高回転になると金属的なハーモニーに変わる。イタリア車のような色っぽさではなく冷静さを保ったまま。 これが911というものなのだ。 ただし、ルーズな運転は受け入れてくれない。 キッチリとドライビングポジションを決め、丁寧にクラッチミートが必要。 回転をピッタリ合わせないとミッションもうまく入らない。 しかし、真面目に向き合えばこれほど手応えのあるクルマは今まで体験したことが無かった。 実用車の側面も持ち合わせながら、これぞスポーツカーと思わせるクルマなのである。 まだまだ歳を取ってる場合ではないぞ、と思う今日この頃である。
by F105L
| 2013-05-20 00:42
| クルマ
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